分椙祭
2月4日(金)午前10時 分椙祭
平成19年2月4日に香椎宮より綾杉を宝満神宮寺社殿正面にご奉納賜り15年の月日が経ちました。「分椙祭」の縁起は霊峰若杉山については古代より2つの地名が使われています。和名抄には「若椙」と記されています。「椙」のつくりの「昌」とは「栄える」との意味があり、それに「木」偏をつけ成長の早いスギノキにあてはめたものです。「神功皇后の三韓出兵の伝記」の中では「分杉」となっています。「分」とは樹齢1000年を越したと言われる綾杉を香椎宮に分かち与えたと記載があります。山中にたくましく成長し繁栄を極めたこのスギノキを近隣の人々の希望に応じて分かち与えるとの意が込められているそうです。現在はこの2つから「若」と「杉」とを組み合わせて「若杉」という文字で表記されています。
私ども宝満神宮寺では地元の方々にご教示頂き意味の深い「分」と「椙」とを使用し「分椙」とし、神仏宿る山「分椙霊山」と神仏の御加護のもと、ひとときも休むことなく、営々として御神仏様を仰ぎ奉り、御先祖様を尊び敬いて、神事、祭事に御奉仕に仕え奉り御教えに学び心を進め努力精進し、誠の徳を積ませて頂き、その心をすべての魂に分かち与え、世の為人の為に働く人間本来の姿(昭光と和魂)の心に帰着しようと願いを込めたものです。
その印となる「分椙」を仰ぎ奉る祭典です。ご奉納賜りし香椎宮様は令和6年に創建1300年を迎えられる準備として御本殿の修理にあたり、神様のお引っ越しがありました。1月18日夕刻7時より「仮殿遷座祭」が執り行われましたが、1300年の悠久の時を感じる祭典でした。宝満神宮寺御神木「分椙」の成長と繁栄、各家の弥栄を祈念申し上げご案内申し上げます。