おかげ話

お客様は神様です

不安や悩みの多い現代社会をどう生きるか?

神様仏様は、それをどう教えて頂いているのか? 

 

 

 困ったお客様が続いたので対応に苦慮し、お導きをお願い致しました。

(経営者・60才)

 

米粒ほどの喜びがお店に

 

 菓子製造販売業を営んでおります。息子が社長で、私は店の中で接客をしております。ある日、お婆さんがお金を持たずにお菓子を買いに来られました。私はすぐに認知症だと思い、マニュアルに従って丁寧にお金がないと売れないことを説明し、帰って頂きました。

 しかし、同じことが度々あるので陽美子先生にお尋ね致しました。

 「まあー、お婆さんが神様となってお店に来られたんですね。あなたは、その時、社長に『どうしましょうか』と相談しましたか?マニュアル以上に目の前の方が大事ですよ。『お客様は神様です』必ず目の前の方に合わせ喜んでもらうことが大事です。目の前の方に喜んでもらって初めて、米粒ほどの喜びがお店に返ってくるんですよ。そのお婆さんのお家にお菓子を持ってお詫びに行ってはどうですか。お金を持っていないお客様に帰ってもらうというのは普通だと思いますよ。ちょっとそこに相手を思う優しい心、恥をかかせない思いやりの心を持ちましょうね。そこを頑張ったらお店はどんどん繁盛しますよ。社長である息子さんの器が大きくなりますよ」とお導き頂きました。

 あー本当に、商売の原点を教えて頂いたお婆さんに申し訳ない気持ちで一杯になりました。

 早速、お婆さんの家に謝りに行くと、お婆さんにもご家族の方にも大変喜んで頂きました。お客様に喜んで頂く喜びを初めて味合わせて頂きました。初代もきっとそのような気持ちだったと思います。

 その数日後、今度はこの暑い中、冬物のコートを身につけたおじいさんが「携帯電話の充電をさせて」と店に入って来られました。先のお導きをスタッフの皆さんにも伝えておりましたので、応対にあたったスタッフは少しも嫌な顔を見せず「はい、どうぞ」と快く受けたとのことでした。その時、店の中に温かい空気が流れたと嬉しい報告がありました。

 社長とスタッフの皆さんの心が一つになったことは何よりのお蔭様でした。

 

商売の原点

 

 新型コロナ菌の影響で、3月より周りの店の経営が危ぶまれる中、当店は創業以来初めてという程の桁外れの大口の注文を次から次に頂いて、工場も売り場も手を休める暇のない程の忙しさです。

 初代が試行錯誤して作り上げたお菓子が、この時代に皆様に喜んで頂けるお菓子となったことをありがたく感謝申し上げ、スタッフも目の前のお客様は神様と口に出して言ってくれ、社長の思いに続いてくれています。

 陽美子先生、商売の原点である「お客様に喜んで頂く」という大事な教えを頂き、本当にありがとうございました。