― はい、教えを学べば学ぶほど、御先祖様が残して頂いた大切な土地を売ってしまったことが申し訳なくて。でも、お詫びしながら、売った主人を責める心もどこかにあって。―
あなたは、売ったことばかりお詫びして、売った土地のお蔭様で、子どもを育てることができた、生活できた、という恩を忘れていますよ。お金が入った時は、助かったんでしょう?そしたら、恩があるのですよね。
御先祖様は、「土地は売ってもいい。たった一言、先祖のお蔭で子供が立派に育ちました。商売も繁盛しました」と…。それが先祖の思いなのですよ。絶対恩を忘れたらダメと私は思いますよ。
あなたは、土地を売ったらいかんと欲の心ばかり。恩を忘れて、目の前の苦しい事ばかりに恨みつらみ言ってきましたね。土地を手放すとき、ずっと主人のせいにしてきたから、全部、土地がなくなってしまったのですよ。どんなにいい人に出会っても、あなたが恩を忘れていると、全部悪縁になるのですよ。
一番の早道は心を切り替えること。土地を売ったことが悪いんじゃない、売った主人が悪いんじゃない、土地を指さし、主人を指さした自分が悪いんだ、と。差した指を自分の心に戻しましょうね。人のせいにばかりしているから苦しいのですよ。
「借金も財産のうち」と言うでしょう。借金を財産にするのは、「自分が悪かったと」いう心。「恩を忘れておりました。すみません」と自分の悪の心に気づいてお詫びしましょうね。そこに気づいたら、子供は財産を取り返していくんですよね。
自分の心を切り替える、一言のお詫びの言葉を教えて頂けたことが一番のお蔭さまですね 。
「恩返し」という言葉を頂けたことに感謝し、忘れないようにしましょうね。